代表コラム 「安全に思い出す。力が湧いてくる。」

3月11日
東日本大震災の日。
今、デスクの上でこの文字を書くだけで、
あの頃の様々なことが思い出されます。
今年も黙祷を捧げました。
あの日、私は横浜に住んでいて、
ちょうどの時間に外にいて、
電信柱と地面が揺れるのを見てしまい、
1歳の子どもの保育園までのお迎えに歩いて4時間かかりました。
その後、津波・原発事故を知りました。
現地の方々のことを思うと言葉になりません。
そして、外資系の方々が避難のために日本を離れていき、
今、関東に住み続けるのは、
子どもの虐待に当たる、とまで言われたことも。
日々、苦渋の決断、と、思うことが多かったです。
そんな時に、
リスママ発起人で現在副理事の高橋ライチが、
20分間無料で聴く、を、呼びかけてくれて、
会社の昼休み、誰もいない会議室で聴いてもらいました。
自分が大きな恐怖を感じながら
気合いを入れて踏ん張っていて
臨戦体制で日常を送っていることを、
ようやく認識できたのです。
そして、その後、決めることが楽になったことを
今でも思い出します。
この時、
「聴く」の凄さにガツンとやられました。
気づかずに揺らいでいた自分への信頼感が戻ったのです。
あの震災から14年。
今になって思うこと。
去年までは、
節目として、震災の時期のことを思い出し、
怖かった自分、頑張っていた自分を思い出して、
労っていましたが、
今年はちょっと違いました。
私はあのタイミングで聴いてもらっているから、
思い出すことで、
よし、ちゃんと生きよう、と、
思うことができている、ということがわかったのです。
安心安全な場所で聴いてもらって、
整理してあるからこそ、
思い出すことで、
自分が安全な場所にいることを再認識でき、
そして、自分の生きる力になるのだなと。
ここまで大きなことはそうそうなくても、
自分の心からみると、日常生活でも実に様々なことが起こります。
心を殺して対処していることもあるでしょう。
その場を乗り切れた後でもよいので、
その何か引っ掛かりがあったことを
安心安全な場で、整理しておくことは、
自分の芯を太くするということなのかもしれません。
自分が色々なことをやらかす人なので、
思い出して凹むことも、思い出したくないこともたくさんあり、
消えてしまいたい、と、思うこともあります。
ですが、
消えてしまいたい、から
いやいや、やっていこうよ、やっていけるよ、
という心持ちに切り替えられた時、
生きてるな、と、感じます。
この切り替えは、一人でやっているようで、
多くの方に力を貸してもらってここまで来ています。
助け合って
ときに、やらかしあって、
励まし合って、
今日という日を紡ぎましょう。
私たちは生きています。
そして、私たちNPO法人リスニングママ・プロジェクトはここにいます。
どんな些細なことでも、お聴きします。
東日本大震災の日に寄せて
みんなで笑って暮らせる日々を目指して。
NPO法人リスニングママ・プロジェクト
代表理事 豊平さとみ