【PTA講座 開催報告】「どんと来い!思春期」心の準備講座 〜子どもの自立を支えるコミュニケーション〜

千葉県の公立小学校PTAの主催で、『どんと来い!思春期 心の準備講座』をお届けしてきました。

今回伺ったのは、明治6年から続く歴史ある小学校。
空襲や震災の被害を免れ、150年以上の歴史を重ねてきたそうです。

各学年4クラスずつあるという校舎のあちこちから、子どもたちの元気な声があふれていました。

PTA活動も活発とのこと。役員のみなさんが笑顔で迎えてくださり、歴代PTA会長さんの写真がずらりと飾られた会議室に、約40名の保護者のみなさんが集まってくださいました。

内容

思春期は、親子の関係をつくり直す時期

参加者には、高学年だけでなく、低学年のお子さんの保護者も多くいらっしゃいました。

思春期は、遅かれ早かれ、ほとんどの子どもに訪れる大きな変化の時期。

子どもは、自分なりの価値観をつくり、親とは違う考えを持ち、少しずつ自分の人生を切り拓いていこうとします。

それまでと同じように親が教えたり、指示したりする関わり方では、うまくいかなくなることが増えてきます。

そんなとき、親はどうしたらいいのでしょう?

講座では、子どもの成長段階によって大人の関わり方がどう変わっていくのか、思春期の心と身体にどんな変化が起きるのかをお伝えしました。

そして、子どもが自立に向かう時期に、親ができる大切なこととして、子どもの気持ちや望みに耳を傾け、一人の人間として尊重することをお話ししました。

「うるさい!」「わかってる!」そんなとき、どうする?

今回は事前アンケートで、保護者のみなさんから具体的な困りごとや質問をいただきました。

「親が何か言うと『うるさい』『わかってる!』と言い返す」

「勉強や片付けをしない。YouTubeをやめない」

「兄弟げんかが激しく、どう対応したらいいかわからない」

「子どもの気持ちは尊重したいけれど、どこまで見守り、どこから注意すればいい?」

どれも、日々の子育ての中で切実に感じられる悩みです。

こうした事例を取り上げながら、親の言葉が指示や注意ばかりになっていないか、子どもの言動の奥にはどんな気持ちや望みがあるのか、そして親自身は何を大切にしたいのかを、一緒に考えていきました。

気持ちを受け止めることは、子どもの言いなりになることではありません。

暴力など、してはいけないことには明確に境界線を示す。
その一方で、子どもの気持ちや望みは否定せずに聴く。

親の望みも大切にしながら、どうしたらお互いを大切にできるのか、一緒に工夫していくことができます。

「家庭は、成果を出さなくてもいい場所」

講座でお伝えしたことの一つに、

「家庭は、成果を出さなくてもいい場所」

という言葉があります。

勉強ができる、何かに成功する、期待に応える。そうした「できる・できない」にかかわらず、安心して自分でいられる場所。

失敗しても、落ち込んでも、困ったことがあっても、話を聴いてもらえる。必要なときには助けを求められる。

そんな関係の中で、自己肯定感や、困難から回復する力、人とつながる意欲が育まれていきます。

子どもが自立するというのは、誰にも頼らず一人で生きていくことではありません。

困ったときには助けを求め、自分も誰かを助けながら、周囲の人とつながって生きていけること。

その土台を、日々の何気ない会話から育てていけたらと思います。

受講者のみなさんからの感想

講座後のアンケートには、約95%の方が満足と回答してくださいました。

いただいた感想の一部をご紹介します。

「具体的な例をあげてもらえたので、わかりやすかったです」

「兄弟げんかの子どもへのフォローの具体的な方法がとてもわかりやすく、実践できそうでよかったです」

子育ての現実は本当にさまざまです。講座でお伝えしたことが、すぐに実践できるとは限りません。

だからこそ講座では、一人ひとりの具体的な状況や葛藤を聴きながら、ともに考えることも大切にしています。

親も子も、間違いながら成長していく

講座の最後には、参加者の方から直接ご質問もいただきました。

大切な子どもだからこそ、力になりたい。失敗しないように教えてあげたい。

そんな願いが切実に伝わってきます。

でも、子どもが求めているのは、自分の気持ちをわかってもらうことかもしれません。

子育てに、いつでも誰でも通用する「正解」はありません。

お子さんによって、ご家庭によって、時期によって、状況は千差万別。

だからこそ、思春期の仕組みを知り、「私は何を大切にしたいんだろう?」と自分自身に問いかけたり、「あなたは何が大切?」と家族や子ども本人と話し合ったりしながら、人生を切り拓いていく準備期間を、ともに過ごせたらいいですね。


大人も間違ったり、悩んだりする。その姿を隠さず見せながら、一緒に成長していく。

その中で、親自身の心のコップがいっぱいになる前に、誰かに話を聴いてもらう時間も、どうぞ大切にしてください。

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