自然の中で聴き合う秋の2日間~リスママ・学び仲間の合宿 in 青梅レポート

10月某日、リスニングママ・プロジェクト(リスママ)の学び仲間で、1泊2日の合宿を開催しました。
今回で3回目となる合宿。普段はオンラインを中心に活動している私たちにとって、実際に顔を合わせ、同じ場所で時間を過ごせる貴重な機会です。
関東、東海、九州、そして海外からも仲間が集まりました。
今回の舞台は、東京都青梅市の河辺(かべ)。都心から電車で行ける距離にありながら、山や川、豊かな自然に恵まれたまちです。
青空の下、自然の中で聴き合う
河辺駅で待ち合わせ、地元のパン屋さん「ぱん吉」でお昼ごはんを調達して、一棟貸しの宿へ。
昼食を囲んで自己紹介をし、アイスブレイクのレクリエーションを楽しんだあとは、野外へ出かけました。
青空の下、風に吹かれながら、ニーズウォークや聴き合いの時間をゆっくりと味わいました。
ニーズウォークとは、普段リスママが話を聴くときに耳をすませていく「ニーズ(大切にしたいもの・価値観)」について、キーワードが並ぶリストをみながら、「『つながり』ってあなたにとってどんなもの?」「『信頼』についてきかせて」など2人組のパートナーに尋ね、理解を深めていく、探究の散歩です。
自然の中で歩き、立ち止まり、語り、聴く。
いつものオンラインでの聴き合いとはまた違う、五感をひらいて過ごす時間になりました。
参加者からも、こんな感想が寄せられました。
「川の流れ、日差しの中で語り合える聞きあえる贅沢な時間でした」
「河のそばでの聴き合い、自然の中で五感が満たされて、体の中の空気が入れ替わったみたいでした」

キャンドルの火を、一人ひとりへ
夕食は、近所のカレー屋さん「クミン」のカレーと、仲間の手作りサラダ。みんなで食卓を囲みました。
そして夜は、キャンドルを灯しての「火のリレー・トーク」。
一つの火を一人ひとりのキャンドルへ分け、それぞれが言葉を分かち合いながら、自分の火を消していきます。
聴くことのともしびが、一人ひとりに手渡され、それぞれの暮らす土地へ持ち帰られていく。
そんなイメージが重なる、美しい時間でした。
「火の神からのキャンドルリレー久しぶりにワクワクしました。
自分だけのキャンドル、家で買って癒されています。」

夜のプログラムのあとは、近くの温泉へ出かける人、宿でくつろぐ人、それぞれに自由な時間を過ごしました。
普段から、おはなし会や聴き合いを「温泉のよう」と表現することがある私たち。今回は本物の温泉に浸かりながら、ゆったりとおしゃべりを楽しみました。
食べて、遊んで、笑って。暮らしをともにする楽しさ
翌朝は、各自で握るおにぎりに、青梅の梅干し、わさび昆布、はやとうりのおかず。そして味噌玉をお湯で溶くだけの即席お味噌汁。
この「溶くだけ味噌汁」が大好評で、帰宅後さっそく自宅でも取り入れたというメンバーが複数いました。
食事の準備や片付けも、自然に協力し合いながら。
歌ったり、体を動かしたり、笑い合ったり。
お互いの強みをカードにして贈り合うワークや、手をつないで挑戦する「人間知恵の輪」などのレクリエーションも楽しみました。
「手をつなげるうれしさ!」という感想もありました。
オンラインでは画面越しに出会っている仲間たちと、同じ食卓を囲み、手をつなぎ、寝食をともにする。
特別なプログラムの時間だけでなく、そんな何気ない場面にも、リアルで集まることの喜びがありました。

昭和レトロな「ひみつきち」で、感情を探究する
2日目の午後は、希望者でさらに場所を移し、昭和レトロなおいも屋さん「ひみつきち」へ。
懐かしい家具や雑貨に囲まれた、まるでおばあちゃんの家のような空間です。
丸いちゃぶ台を囲み、普段の講座ではあまり使わない「感情のカード」を広げて、感情についての理解を深める対話をしました。
オンラインの講座では、時間や内容が決まっていることが多く、ゆったりとした余白をつくるのがなかなか難しいもの。
けれど、こうして同じ空間で具体的なカードを手に取りながら話すと、じっくり考えたり、ふっと息を抜いたりしながらも、対話の輪の中に居続けることができます。
参加者からは、
「ひみつきちでやった、感情の取り扱いが学びになりました」
「『麻痺している』感情がようやく、理解できた気がします」
という感想も。
また、この場所を訪れたことで、幼い頃の風景や光、影、遊んだ記憶が鮮やかによみがえったという人もいました。
その場に身を置くこと自体が、思いがけない発見につながる。
そんな、リアルな場ならではの豊かさも感じられた午後でした。

「聴く」という共通言語がある仲間だからこそ
今回の合宿では、地元に詳しい仲間の案内で、河辺のまちの魅力をたっぷり味わうことができました。
また、子ども会などで長く合宿に携わってきた仲間の企画によって、キャンドルタイムや歌、レクリエーションも盛りだくさん。
それぞれの得意なことや、やってみたいことを持ち寄り、協力しながらつくり上げた2日間でした。
参加者からは、
「分かち合えるおだやかな空間で直接会えるありがたさ」
「聴くという共通言語がある仲間とのリアルな場。贅沢で幸せな時間でした」
という言葉が届いています。
リスママで学び、実践している「聴くこと」。
それは、相手の話をただ黙って聞くことでも、問題を解決してあげることでもありません。
相手の感じていること、大切にしていることに耳を澄ませ、その人がその人のままでいられるように、ともに居ること。
そんな聴き方を学び合っている仲間だからこそ、深い話も、何気ないおしゃべりも、沈黙も、笑い声も、安心して分かち合えるのだと思います。
学ぶことと、遊ぶこと。聴くことと、ともに暮らすこと。
そのすべてが自然につながり合う、あたたかな合宿になりました。
今回の参加費は、実費に加えて自由なドネーション(寄付)方式とし、リスママの活動への応援もいただきました。
秋晴れに恵まれた1泊2日。
それぞれの場所に帰ってからも、この時間のぬくもりが、日々の暮らしの中に続いていきますように。
ご一緒したみなさん、ありがとうございました。

NPO法人リスニングママ・プロジェクト
私たちは、子育て中のお母さんが安心して話せる無料の「おはなしDAY」をはじめ、「聴くこと」を学び、実践し、分かち合う活動を続けています。
「聴くこと」に興味のある方、仲間と一緒に学んでみたい方は、ぜひ私たちの活動をのぞいてみてください。
