リスママ活動報告2025

トピック1：話せる場～おはなしDAY

1．実施状況

• 2024年度(2024年10月～2025年9月)のおはなしDAY
• 設置回数　840件
• 実施数　796件（2022年度の757件を超え、過去最高数）
• 稼働率　94.7％
  
• これまで比較的お子さんが大きい方割合が高かったが、初めて妊娠中から1歳までのお子さんがいる方のご利用割合が全体の1/4に。
• 初めての方のご利用経緯は、これまでの「知人友人の紹介」を抜き「ネット検索」が1位に。
  検索キーワードは、「子育て　悩み」「母親　悩み」「母親　やめたい」「悩み相談　赤ちゃん　子ども」「子育て　赤ちゃん」「ただ聴いてもらう」など。

２．これまでのご利用地域

日本では、これまで上記色塗り地域からのご利用があります。未達成地域は、残すところ13県となりました。
海外では、今年度は、イギリス、スイス、アメリカ、カナダ、タイ、香港、台湾、インドネシアからのご利用がありました。

3．利用者さんの声（予約サイトcoubicレビューより抜粋）

４．おはなしDAY総括

2024年度の特記事項は、妊娠中から乳児のお子さんがいる方の利用率が上がったことと、ネット検索で知っていただく方が増えたこと。
リスママでは、産後うつや虐待の予防を目指し、専門家の支援が必要になる手前の、育児中の母たちの日常的なメンタルケア、セルフケアを担当しています。実際に悩みを抱える母たちが、リスママのおはなしDAYで話すことで、ほっとしたり、自分自身の望みにつながったりしながら、在りたい子育てに向かっている様子がレビューからも伝わってきます。励ましやアドバイスがないことで、話す母たちが自分で自分を癒したり、落としどころや前に進む力を見つけたりする姿に、リスナー側もエンパワメントされています。
ただ、予約したい時間に枠がない、話したいリスナーの枠がすぐに埋まってしまう、などの声も聞かれ、リスナーの増員が課題となっています。
また思春期以上の子どもを持つ母も話せる場がほしい、というリクエストもあり、現在、子どもの年齢制限を広げた新サービスも検討中です。

トピック２：聴く力～講座・研修

1．リスママ主催講座

①おはなしDAYでの聴き方を学ぶ「大切な人と心でつながる聴き方講座」ベーシック・ミドル・アドバンスコース年間
延べ11名受講

＜受講生の声＞

●私は感情を言葉にするのがすごく苦手だったので、日記類を子供の頃から書くことやそれを見返すことが、嘘くさくて嫌いでした。今回、こちらでノートに書くやり方を知り、一つも自分の言葉に嘘はないし、懸命に自分と向き合おうとすることができてきたように思います。時には体調まで崩しましたが、真摯に逃げずに、自分の深掘りができた期間だったと思います。そのため、何に引っかかりがかるか日々の生活を振り返り、客観的に自分がどういう思考の癖があるのか、それはどんな望みがあるからなのか、自分を大切にできた感覚が強いです。
また、シャドーイングにより、いかに私が独りよがりで、相手の話を聞いたつもりになっていたか。改めて家族の話を聴き、子どもの話を聴きたい気持ちになれました。余計な力みが減ったように思います。
また、母親業はよく世間や一般と比べ落ち込むことが多く、自分の力を大したことのないものとして見がちでした。ブライトリスニングでの可能性を知り、力が立ち現れることを目の当たりすると、勇気が湧きます。
（40代3児の母）

②「生きる力を育む☆子どもの話を聴くコツ講座」「どんと来い！思春期♪心の準備講座」「誰も教えてくれなかった怒りのヒミツ講座」「頑張り屋さんのための『お願い上手になる』コツ講座」以上4つの単発講座　年間6回24名受講

<受講生の声>

●思春期の長女との関係に悩んでいて、最近は関係が悪化していました。やたらと話す長女…聞くことに疲れてしまい、イライラも増えるばかり…。でも今回聴くコツを教えていただき、聴くことの大切さを知ったら自分にも余裕が出て長女の話を聴蹴るように塗りました。すると長女も落ち着いてきて話す量が減り、私もラクになりました。
1週間程でこんなに効果がすぐに出て驚いています。（生きる力を育む☆子どもの話を聴くコツ講座受講）

●今回の講義を受けて、怒りだけでなく、それに紐ずく様々な感情やニーズについて学ぶことができました。
怒らなくていいんだ、怒りには意味があるんだ、自分を責めなくていいんだ、自分を慰めたり褒めたりしていいんだ、自分のニーズをじっくり考えていいんだ、、ととても気持ちが救われました。他人のことばかり考えたり、想像したり、妄想したりするよりもまずは自分と向き合いたいと思えました。（誰も教えてくれなかった怒りのヒミツ講座受講）

●これまでお願いをすることは申し訳ないこと、という気持ちが強かったが、”お互いが幸せになる””相手との距離が縮まる””お願い力を育む”などポジティブなことだと捉えていいことが新しい発見で、印象に残りました。
なぜ気軽に頼めないのかを見つめてみること、そして、下準備をするという視点はなかったので、これがないからうまく伝わらないし、着地点がわからなくなっていたんだ、なるほど！と希望の光が見えました。また、要求とお願いの違いのお話も分かりやすかったです。（「頑張り屋さんのための『お願い上手になる』コツ講座受講）

２．出張講座

昨年に引き続き、シングルマザーのピアサポート団体、市の委託やホームスタートなどの子育て支援団体、里親会、保育所など、複数の団体から研修のリピート依頼がありました。主催者様からは、アンケートの回収率がいい、満足度が高い、とお声をいただいています。
また新規の自治体、児童相談所、公立学校PTAの研修依頼などもあり、20を超える団体、延べ300名以上の方々に講座・研修をお届けしました。
内容も「共感的に聴く」ことから派生して、パートナーシップやセルフケア、バーンアウトしない支援の在り方、チームビルディングなど多岐にわたりました。

中には、1人の保育士が一保護者からの情報で「生きる力を育む☆子どもの話を聴くコツ講座」に参加したことをきっかけに、保育所職員の全体研修につながり、さらに保育所主催の保護者向け講座、町全体での「聴く」講座と数年をかけて広がっている地域もあります。ここでは、聴くことの意義や在り方、スキルを共有する人が増え、「聴きあう町」が実現しつつあります。

講座・研修事業の詳細・ご依頼はこちらをご覧ください。

トピック3：その他

〇今年度5月に行った寄付キャンペーンのご報告はこちら。

ご支援いただいた資金は、予約サイトや公式LINE、ホームページサーバー、zoomなど各種システム利用料等の固定費を賄う財源になっています。
心からありがとうございます。
引き続き、応援をお願いいたします。（寄付で応援はこちら。）

〇リスママ団体内の交流・リトリートについてのご報告はこちら。

団体の健全な運営のために、コミュニティメンバーの親睦・交流を兼ねてリトリートを行っています。
「聴きあえるコミュニティ」の価値を感じられる機会にもなっています。
「大切な人と心でつながる聴き方講座」ベーシックコースを修了するとコミュニティメンバーになります。
よかったら、ぜひ仲間になってください。